妻の方が夫より収入が多い家庭では、離婚率がなんと2.77件/1,000人にものぼるって知っていましたか?
これは厚生労働省が公表している平均的な離婚率(1.5件/1,000人)と比べて、約1.85倍も高い水準です。
私の方が残業多いけど家のことはあまりやってくれない……。
最近、妻の方が忙しくて稼いでいる……。これって、離婚しやすいのかな....?
こんな風に感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際、「妻が多く稼ぐ夫婦」の離婚率は、いくつかの調査でも高めに出る傾向があります。
この記事では、独自のフェルミ推定をもとに、「収入の逆転」が夫婦関係にどんな影響を与えるのか、数字と声の両面からロジカルに解説していきます。

そのうえで、離婚を避けるためにできる工夫や対策も具体的にご紹介しますよ。
妻の方が収入が多いと離婚率は本当に上がるのか?
最近、共働きの家庭が増えてきましたよね。
そのなかでも「妻の方が夫より収入が多い」っていう家庭、意外と増えてきているんです。
でもそのぶん、「それって夫婦関係に影響するんじゃないの?」とか「離婚しやすくなるの?」っていう声もちらほら。

今回はそのあたりを、データとフェルミ推定を使って、しっかり検証していきます!
① 日本の平均離婚率と収入逆転世帯の実態
まずは基本情報からいきましょう。
日本の離婚率は、厚生労働省のデータによると「人口1,000人あたり1.5人」です。
これをざっくり言うと、毎年667人に1人が離婚していることになります。
次に、
「妻の方が収入が多い夫婦」はどれくらいかというと、2023年の調査では約18.5%。
共働き夫婦の5組に1組くらいの割合で、妻の方が稼いでいるという状況です。
「それでなにが起きるの?」って話なんですが、
家庭の中での役割意識とか、お金の決定権とかでズレが生まれやすくなる
ことが多いんです。

そこがストレスになって、関係に影響するんじゃないかと言われています。
② フェルミ推定で算出した収入逆転夫婦の離婚率
では、「実際どれくらい離婚してるの?」という疑問に答えるために、フェルミ推定を使ってみましょう。
結論から言うと、今回の推定では、「妻の方が収入が多い夫婦の離婚率は約2.77件/1,000人」という結果になりました。
日本にいる既婚カップルの数は?
総務省の統計では、現在の日本には約2,000万組の夫婦がいるとされています。
「妻の方が収入が多い」夫婦の割合は?
共働きの家庭のうち、「妻の方が夫より稼いでいる」という世帯は18.5%。
ということで、収入逆転夫婦は約370万組(=2,000万組 × 18.5%)になります。
この層の離婚率は?
いくつかの研究(東大や国立の調査など)によると、この層の離婚率は一般より1.4倍高くなる傾向がある。
日本の平均が1.5‰なので、1.5 × 1.4 = 2.1‰になります。
GoogleトレンドとSNSの補正を加えると?
SNSや検索トレンドでは、「妻が多く稼ぐ夫婦」に関する投稿や検索が年々増えていて、全体の数は通常の1.2〜1.5倍ほどに膨らんでいます。
ただ、SNSには過剰な表現や偏りもあるため、過大に見積もらないよう控えめな補正値として1.15倍を採用。
この「やや増えている」という傾向を、検索とSNSの2軸で反映するため、1.15を2回掛けた形で推定します。
そうすると、2.1 × 1.15 × 1.15 = 約2.77件/1,000人です。
人口1,000人あたりに換算すると?
つまり、人口1,000人あたり約2.77人が「妻の方が稼いでいる家庭」で離婚していると考えられます。

これはだいたい360人に1人がこの条件で離婚している計算になりますね。
③ SNS分析で見えた「摩擦のリアル」
次に、リアルな声を探るために、SNS上の投稿を393件ほど調査してみました。
分類すると、ネガティブ:153件/ポジティブ:106件/中立:134件という結果に。
ネガティブな投稿では、「家事の負担が変わらない」「夫が昇進を喜ばない」「お金を勝手に管理される」といった内容が多かったです。
逆にポジティブな例では、「役割を分担して支え合ってる」「夫が育児に積極的」といった声も一定数ありました。
つまり、ポイントは「収入差」そのものじゃなくて、それに対してどう向き合ってるかなんですね。

夫婦の間で、稼ぎの違いをどう話し合っているか、どう理解し合っているかがカギになる、というのがSNSから見えてきた実情でした。
「妻の方が収入が多い夫婦」に対するリアルな声

ここでは、Yahoo!知恵袋に寄せられた質問と、それに対するさまざまな回答をもとに、 「妻の方が収入が多い夫婦」について、世の中の人たちがどんな風に感じているのかをまとめてみました。
■ 質問:妻の方が収入が高いと、夫が仕事を失ったときに離婚されやすい?
妻の方が年収が高い場合、離婚する可能性は高まりますか?
妻→世界的な超一流企業
夫→東証一部上場企業家事は夫婦で分担しているとします。
Yahoo!知恵袋
仮に夫が中年になって仕事を失ったら、妻は離婚を切り出すのでしょうか?
この質問に対して、回答者たちはいろんな視点から意見を出してくれていました。
① 離婚の原因は“収入”じゃなくて“人としてどうか”
仕事を失ったからってすぐに離婚されるとは限らない。 もしも本当にそうなるなら、それは人としての信頼や魅力が足りなかったんじゃない?
「収入が落ちても、家にいてほしいと思える人だったら離婚にはならないよね」という意見もありました。

離婚の引き金になりやすいのはお金じゃなくて、この人と一緒にいたいかどうかなのかもしれません。
② 大事なのは普段の言動や思いやり
日頃どんな風に接してるかが一番大切。
「かけがえのない人になれてるかどうかが、結果として別れにくさにつながる」 というような、収入より日々の行動が大事という意見もたくさんありました。
「もし夫が失業しても、家庭の中でちゃんと役割を果たしていれば問題ないんじゃない?」という温かい声も。

年収より、ありがとうって言われる行動ができてるかのほうが、大切なんですね。
③ 育児・家事の負担はまだまだ女性側が多い
共働きでも育児や家事は女性の方が大変です。
妊娠・出産はもちろん、夜泣きの対応、保育園の送り迎え…。
男性もやろうと思えばできるけど、実際には女性に負担が偏りがちという現状があるようです。
だから、「夫が仕事を失っても、それだけで離婚にはつながらない。 むしろちゃんとやってるつもりの夫にイライラして離婚することの方が多いかも」という意見も。

手伝ってるじゃなくて主体的に動いてるって言えるかどうかが、妻の安心感につながってるのかもしれません。
④ お金があると離婚しやすくなる、という現実
うまくいってない状態で、妻が経済的に自立してると、離婚のハードルは下がるよね。
つまり、「お金があるから離婚する」のではなくて、「お金があるから離婚という選択肢が取れる」状態になるということなんですね。

自由に動ける経済力があると、我慢しなくてもいい選択(=離婚)ができますよね。
⑤ 夫婦は「助け合う」より「一緒に動く」ほうが大事
夫婦はチームであるべき!
- 「どっちが多く稼いでるかより、ちゃんと話し合ってるかが重要」
- 「家事も育児もどっちがやるじゃなくて、どう一緒に回していくかが大切」
という、実践的な意見がいくつも出ていました。

手伝うって感覚より、一緒に暮らすって感覚のほうが、夫婦ってうまくいくのかもしれません。
全体を通して、「妻の方が収入が多い=すぐに離婚」という単純な話ではなくて、 やっぱりカギになるのはお互いへの思いやりと、ふだんの過ごし方だというのが、みんなの意見からよく伝わってきました。
離婚率が高まる本当の原因とは?
「妻の方が収入が多いと離婚率が上がる」なんて言われても、なんとなくモヤっとしますよね。
実は、その背景には単純な「お金の差」だけじゃなく、夫婦の間にある考え方や生活のバランスが関係していることが多いんです。

ここでは、特に離婚につながりやすい原因を3つにしぼって、わかりやすく紹介していきます。
① 傷つく夫のプライドと“男らしさ”信仰
「男は稼ぐもの」「女は支えるもの」っていう考え、まだ根強く残ってますよね。
そうなると、
妻の方が多く稼いでいると、夫が「自分の立場がない」と感じてしまうケースがある。
SNSでも、「夫が昇進を素直に喜んでくれない」とか「収入の話をすると不機嫌になる」といった投稿が見られました。
それが原因で夫が攻撃的になったり、逆に無関心になってしまうこともあるようです。

ようは、男らしさを守ろうとする気持ちが、夫婦関係にひびを入れてしまうことがあるってことなんですね。
② 家事・育児の分担バランスが崩れる背景
妻の方がたくさん働いているのに、家事や育児は今まで通りっていうの、よくある話です。
「稼ぎが変わったんだから、分担も見直そう」という発想が必要なのに、それがないまま進んでしまうと、妻側にだけ負担がかかっていきます。
特に、「家事は手伝うもの」って感覚でいる夫だと役割のバランスが崩れやすい。
結果として、妻の中に「なんで私だけ?」という気持ちが溜まっていって、言い合いになったり、距離ができたりします。

だからこそ、どっちがどれだけ稼いでいるかに関係なく、「2人で家庭を回していく」っていうスタンスが大事なんです。
③ 金銭管理と主導権の見えない争い
「収入が多い方が家計を握るべき」という考えは、よく聞きます。
でもこれが「支配したい」「主導権を取りたい」っていう方向に働くと、夫婦の間に亀裂が生まれやすいんです。
たとえば、「給料を勝手に管理される」とか「何に使ったか細かくチェックされる」といった不満が出やすくなります。
SNSでは、「夫が口座を開示しない」「お金の話を避ける」といった声も見つかりました。

お金って敏感な話題ですけど、「主導権を握る」のではなく「共有」することが、お互いの信頼につながっていくんですよ。
離婚を回避するためにできること
「妻の方が収入が多い家庭は離婚しやすい」なんて言われると、不安になりますよね。
でも、それはあくまで傾向の話であって、日常のちょっとした工夫や意識で変えられる部分もたくさんあるんです。

ここでは、そうした家庭がうまくやっていくために意識しておきたいポイントを3つ紹介します。
① 家事・育児の再設計とコミュニケーションのコツ
まず大事なのが、家事や育児の「やり方を見直す」ことです。
たとえば、妻が残業までして働いていて、夫が定時上がりなら、家のことは夫が多めにやる方が合理的ですよね。
このとき、「手伝ってあげる」じゃなくて、「一緒に回していこう」というスタンスが大事。
それから、おすすめなのが「週に1回の夫婦ミーティング」。

家事の分担や子どものこと、お金の話などを、あえてちゃんと時間を取って話すと、モヤモヤが溜まりにくくなります。
② お金の見える化と共同管理の工夫
お金の話って、つい避けがちですけど、実は「離婚の原因になりやすいテーマ」でもあるんです。
だからこそ、家計を「見える化」して、お互いに把握しておくのがすごく大事。
家計簿アプリを使ったり、クラウドで共有したりするだけで、ぐっとトラブルが減ります。
それと、どっちかが「全部管理」するんじゃなくて、「一緒に見ていく」って意識がポイントなんです。

たとえば、月1で「お金の振り返り会」を開いて、「今月どうだった?」ってざっくばらんに話すだけでもOKですよ。
③ “役割”ではなく“関係性”で支え合う家庭モデル
これからの夫婦関係って、「夫だから◯◯する」「妻だから△△すべき」っていうのじゃ、うまくいかない時代になってます。
大事なのは、お互いの状況に合わせて、「今はどっちがどうサポートするか」を柔軟に決めること。
たとえば、子どもが小さい時期は夫が家を支え、妻が仕事に集中する…逆の時期があっても全然OK。
その都度、家族にとってベストなバランスを取っていけばいいんです。

「夫婦ってチームだよね」って考え方ができると、お金や立場に関係なく、ちゃんと助け合える関係が作れますよ。
妻の方が収入が多い夫婦の離婚率|まとめ
この記事では、「妻の方が収入が多い夫婦」の離婚率が2.77件/1,000人というフェルミ推定の結果をもとに、なぜその数値になるのか、その根拠や背景をくわしく解説しました。
平均的な離婚率(1.5件)と比べると、妻の方が収入が多い夫婦の離婚率は約1.85倍に上昇しています。
でも、本当に大事なのは「収入差そのもの」じゃなくて、「それをどう受け止めて、どう話し合えるか」なんです。
- 家事や育児のバランス
- お金の管理の仕方
- おたがいの気持ちの伝え方
立場が変わっても、「味方でいよう」と思える関係でいたいよ。
「ありがとう」や「助かったよ」を素直に言える自分でいたいな。
離婚を防ぐカギは、「誰が稼いでいるか」じゃなく、「わかり合おうとする気持ち」を持てるかどうかです。

もし最近ちょっと距離を感じていたなら、この記事をきっかけに、ほんの少しでもいいから、パートナーと話してみる時間を作ってみてくださいね。