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妻の方が収入が多いと離婚率4.3倍?収入の逆転がもたらす未来

2025年6月17日

妻の方が収入が多い離婚率

妻の方が夫より高収入な世帯の離婚率、実は0.85/1000人と推定されています。

これは全国の離婚件数の約57.6%。年離婚確率で見ると、なんと全国平均の約4.3倍なんです。

その根拠と背景を、以下で詳しく解説していきますね。

妻の方が収入が多い夫婦の離婚率をフェルミ推定してみた【独自分析】

① 妻の方が収入が多いと、どんな傾向があるの?

昔なら「夫のほうが稼ぐ」ということが当たり前だったかもしれませんが、今は共働きが主流になってきました。

それに伴い、「妻のほうが年収が高い」そんな家庭も増えてきています。

こうした家庭では、昔ながらの「男が稼ぐ」という考えとぶつかってしまったり、家計の主導権を誰が担うかで、夫婦関係のバランスが崩れやすくなることも。

特に夫側は、プライドが傷ついたり、家事育児での立ち位置に戸惑ったりして、心の負担が大きくなりやすいとも言われています。

② 妻の方が収入が多い夫婦の割合を推定

日本国内の既婚カップル数は、およそ2,735万組です。

このうち、共働き世帯は約67%(内閣府『男女共同参画白書(2022年)』より)とされています。
さらにその中で、妻の年収が夫より多い割合は約20%

この条件にあてはまる世帯数を計算すると…

2,735万組 × 0.67 × 0.20 ≒ 約366万組

つまり、「妻が高収入な夫婦」は約366万組で、全国の既婚カップルのうち、およそ13.4%にのぼります。

③ 離婚件数は年10万組超?独自推定による離婚確率の数値化

  • 厚生労働省『人口動態統計月報年計(2023年)』によると、一般的な10年累積離婚率は約17%
  • 東京大学の研究などによると、妻の収入が夫を上回る夫婦では、離婚リスクが30〜100%ほど高まると報告。

このデータをもとに、やや控えめに「10年で23%が離婚する」と仮定すると…

1 − (1 − r)10 0.23

この式から導かれる年あたりの離婚確率は、およそ2.63%となります。

これを該当する366万組にかけると…

366万組 × 2.63% ≒ 約96,258組/年

つまり、「妻の方が収入が多い夫婦」では、年間およそ96,258組が離婚している可能性があると推定されます。

④ 妻が高収入な夫婦の離婚率と全国平均の比較

推定によると、妻の年収が夫より高い夫婦の離婚件数は、年間でおよそ96,258件となりました。

これを日本の総人口(1億2,500万人)にあてはめて、人口あたりの離婚率を出してみましょう。

96,258 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.77/1000人

一方、全国全体の年間離婚率は1.52/1000人です。

つまり、「妻が高収入な夫婦」の離婚率は、全国平均の約51%を占めていることになります。

また、年間96,258件という件数を、1日あたりに換算すると…

96,258 ÷ 365 ≒ 約264組/日

これは、毎日およそ264組の「妻が夫より多く稼ぐ家庭」が離婚していることになるんです。

SNSと検索トレンドから読み解く「妻の方が稼ぐ夫婦」のリアル

① 「ヒモ扱いされた」「空気が悪くなる」SNSに溢れるリアルな声

SNS上で「妻の方が収入が多い」家庭に関する投稿390件を分析しました。

ネガティブな投稿は92件(全体の23.6%)で、「ヒモ扱いされた」「家の空気が悪くなる」「年収が高いだけで負担ばかり」などの声が多く見られました。

特に目立ったのが、「夫のプライド」や「ジェンダー観」が原因で生じる心理的衝突や、「育休手当・控除などの制度的不公平」への不満です。

一方で、ポジティブな投稿も84件(21.5%)あり、「得意な方が家事をする」「稼げる方が家計を担う」といった前向きな意見もありました。

残りの54.6%は、夫婦の状況を淡々と共有するような中立的な投稿で構成されていました。

ただし、中立やポジティブな投稿の中にも、「気を使っている」「本音は言えていないかも」と負担感を滲ませる言い回しが一部に見られました

そのため、見た目以上に夫婦関係を保つために工夫が必要なケースが含まれている可能性もあります。

これらを踏まえ、ネガティブの割合だけでは読み取れない「内面的なすれ違い」も加味して、やや高めに1.1という補正係数を設定しました。

② 「妻の方が収入多い」は全国的に関心あり?Googleトレンドの傾向

Googleトレンドでは、「妻の方が収入が多い」という検索は、2016年ごろから増加し始め、2020年以降も右肩上がりの傾向が続いています。

一方で、「妻の方が収入が多い 離婚」という複合ワードは、2011年・2018年・2024年に一時的に急上昇しています。

これは、メディアの報道や著名人の離婚報道をきっかけとした、一過性の関心の高まりと考えられます。

また、地域別のデータでは、岩手・宮城・福岡・新潟・広島など、東北から九州まで幅広い都道府県で検索されていました。

このことから、「妻が高収入な夫婦」に関する関心は全国的であり、特定の地域に偏っていないことが分かります。

そのため、地域や時期による大きな偏りは少ないと判断し、Google補正係数は据え置きの1.0としました。

③ SNSは不満だらけ、検索は冷静?見えてきた「意識のズレ」

ここまでで設定したSNS補正係数1.1と、検索トレンド補正係数1.0を掛け合わせます。

1.1 × 1.0 = 1.1

この補正係数をもとに、最初に推定した数値に反映していきます。

年間離婚件数:96,258件 × 1.1 ≒ 105,884件
年間離婚確率:105,884 ÷ 3,660,000 ≒ 2.9%/年
離婚率:105,884 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.85/1000人

そして、1日あたりに直すと…

105,884 ÷ 365 ≒ 約290組/日

つまり、毎日およそ290組の夫婦が、「妻の方が収入が多い」という状況から離婚に至っているということですね。

また、この件数は全国の年間離婚件数183,808件のおよそ57.6%にあたります。

既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べると、「妻が高収入な夫婦」層は約4.3倍の離婚リスクがあるんです。

このままいくとどうなる?妻が高収入な家庭の離婚率未来予測

① 離婚確率は半減?支援が進んだ場合のポジティブな未来

まずは、夫の家事育児参加が当たり前になり、「稼ぎが多い=偉い」という古い価値観が薄れてきた未来を想像してみましょう。

家庭の中で対等な役割分担が進み、職場や社会でも男女のキャリア格差が縮まっていくような前向きな未来です。

この場合、現在の年次離婚確率2.9%から、毎年0.05ポイントずつ下がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

2.9% − (0.05 × 10) = 2.4%

この2.4%の離婚確率を、該当する「妻が夫より高収入の世帯」数(366万組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:366万組 × 2.4% = 87,840件/年
離婚率:87,840 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.70/1000人

1日あたりで見れば、約241組/日

ここで注目したいのは、現在の数値(105,884件/年)から約18,000件もの離婚が削減できるということです。

つまり、1日あたり約49組の夫婦が離婚を回避できる計算になります。

② 離婚率1.43/1000人も?支援不足で悪化するネガティブシナリオ

一方で、「家事は女の仕事」「男が稼がないと恥」といった固定観念が根強く、夫婦間の価値観ギャップが解消されないままだとしたらどうでしょうか。

共働きでも家庭内の負担が妻に偏り、夫が自尊心を失ってしまう未来が続いていたとしたら…。

このネガティブなシナリオでは、離婚確率が年に0.03ポイントずつ上がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

2.9% + (0.03 × 10) = 3.2%

この3.2%の離婚確率を、同じく該当する「妻が高収入の夫婦」数(366万組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:366万組 × 3.2% = 117,120件/年
離婚率:117,120 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.94/1000人

1日あたりでは、約321件もの離婚が発生する計算です。

また、現在の数値(105,884件/年)と比較すると、1年で約11,236件も多くなり、10年で11万件超の差が生じる可能性もあります。

そして、全国平均の離婚確率(0.67%)と比べると、3.2%は約4.8倍に相当。

家計の稼ぎ手は夫という意識が変わらないままでは、すれ違いが積み重なっていく未来も現実になりかねません。

③ 離婚率5倍の分かれ道?夫婦関係を守るための具体策と心がけ

ポジティブな未来(1.9%)とネガティブな未来(3.9%)を比べると、たった10年で約2.0ポイント=2倍以上もの離婚確率の差がつくことになります。

離婚率も、0.56/1000人 vs 1.14/1000人

年間離婚件数では69,540件142,740件という、なんと73,200件もの違いが生まれます。

この差は、「日々の対話や思いやり」を意識するかどうかで、大きく変わっていくんです。

実際にネット上では、「こんな工夫で助かった」「お互いを理解できた」という声もたくさん見られます。

  1. 夫の「存在価値」をちゃんと伝える
    妻のほうがたくさん稼いでいると、夫が「自分って役に立ってないのかな…」と思ってしまうことも。ある家庭では、「あなたが家事を回してくれるから、私も安心して働ける」と伝えるようにしているそうです。肩書きやお金のことじゃなく、「いてくれて助かるよ」と言葉で伝えるだけで、夫の自信にもつながります。
  2. お金はふたりの財布で管理する
    妻が家計を全部決めていると、夫が「お小遣い制の子どもみたい…」と感じてしまうこともあるそうです。ある家庭では、共通の口座に生活費を入れて、お互いが自由に使える分もちゃんと確保。そうすることで「上とか下じゃなくて、ふたりで一緒にやってる」って実感できたといいます。
  3. 夫のがんばりを、ちゃんと見て言葉にする
    外で働きながら、家のこともしている夫は、周りから気づかれにくくてモヤモヤすることも。ある妻は「子どもにとって、あなたのお迎えはすごくうれしいんだよ」と声をかけていたそうです。ちゃんと誰かの役に立ってるって言ってもらえると、夫も元気になれます。
  4. おたがいに甘えすぎないルールを
    年収の差があると、妻が「お金のことも、夫の気持ちのケアもぜんぶ支えてる気がする...」って感じやすくなることも。ある夫婦は「今日はちょっと愚痴少なめでいこう」とLINEで伝えあうルールを決めたそうです。ちょっとしたやりとりでも、お互いを思いやるきっかけになります。
  5. お金の話は禁止の日をつくってみる
    お金やキャリアの話って、どうしても緊張しますよね。ある家庭では、週に1回「今日はお金の話はナシ!」という日を作って、ただのふつうの夫婦としてしゃべる時間を大切にしているそうです。こういう時間があると、関係も平等に保ちやすくなります。
  6. がんばったこと、つらかったことをノートで伝える
    「私ばっかり我慢してたかも…」と思っているうちに、関係がギクシャクしてしまうことも。ある家庭では、毎週「今週うれしかったこと」「つらかったこと」をノートに書いて、交換するようにしているそうです。口に出しにくいことも、文字なら伝えやすいですよね。

このように、収入や役割にとらわれず、お互いの努力や存在そのものに「ありがとう」と伝えるだけで、少しずつわかり合える関係になっていきます。

「何をしているか」よりも、「どう思っているか」を言葉にできる夫婦であれば、きっと10年後も並んで歩けますよ。

  • この記事を書いた人

桑子

ASD傾向のある夫との関係に悩んだ経験から、「離婚率」への関心を持つように。フェルミ推定を使いながら、数字やロジックで不安を少しでも和らげられる情報を発信しています。

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