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結婚相談所の夫婦は離婚率2.69?出会いの形が未来を左右する理由

2025年7月2日

結婚相談所の離婚率

結婚相談所で結婚したカップルの離婚率、実は0.00186/1000人と推定されています。

これは全国の離婚件数の約0.127%。年離婚確率で見ると、なんと全国平均の約2.69倍なんです。

その根拠と背景を、以下で詳しく解説していきますね。

結婚相談所の離婚率はどれくらい?フェルミ推定で数値化してみた【独自分析】

①結婚相談所ってどんな人が使ってる?対象となる夫婦の定義

ここで扱う「結婚相談所の離婚率」は、結婚相談所を通じて実際に結婚した夫婦に絞っています。

つまり、「利用したことがある人」ではなく、成婚退会して婚姻届を提出したカップルだけが対象です。

公的な統計はないため、業界団体や民間調査のデータを参考にして、対象となる夫婦を推定しています。

②結婚相談所経由で結婚する人の割合を推定してみた

厚生労働省『国民生活基礎調査(2023年)』によると、日本には約2,735万組の既婚カップルがいます。

では、このうち、結婚相談所で出会って結婚した夫婦は、どのくらいなのかを計算してみましょう。

厚生労働省『人口動態統計(2023年)』によると、1年間の婚姻数は約48万組です。

このうち、結婚相談所を通じて結婚に至った割合は2.7%と報告されています(出典:Recruitブライダル総研『婚活実態調査(2021年)』)。

この2つを掛け合わせて、結婚相談所経由で結婚したカップルの年間件数を推定します。

48万組 × 2.7% = 約12,960組

つまり、1年間でおよそ12,960組が結婚相談所を通じて結婚していると見込まれます。

③仮定とデータから推定した年間の離婚確率と件数は?

次に、この12,960組のうち、どれくらいが離婚に至るのかを見ていきます。

日本結婚相談所連盟『会員追跡調査(2021年)』によれば、結婚相談所で結婚したカップルの5年後の離婚率は8%

この数字を「年あたり」の離婚確率に換算すると、次の式で求められます。

年率 = 1 - (1 - 0.08) ^ (1/5) ≒ 1 - 0.9836 = 約1.64%/年

この年率(1.64%)を、先ほどの12,960組に適用してみると...

12,960組 × 1.64% ≒ 約212件/年

つまり、結婚相談所を通じて結婚した夫婦は、年間で約212組が離婚している計算になります。

④結婚相談所の離婚率は本当に低い?全国平均との比較

推定によると、結婚相談所経由で結婚したカップルの離婚は、年間でおよそ212件

これを日本の総人口(1億2,500万人)にあてはめて、人口あたりの離婚率を出してみましょう。

212 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 約0.0017/1000人

一方、全国全体の年間離婚率は1.52/1000人です(出典:厚労省『人口動態統計(2023年)』)。

つまり、結婚相談所経由の離婚率は、全国平均のおよそ0.11%(≒1/900)程度ということになります。

また、年間212件という件数を1日あたりに換算すると、およそ0.58組/日

つまり「毎日、1組も離婚しない日がある」くらい、件数としてはかなり少ないと言えます。

ただし、離婚確率で見ると話は少し変わってきます。

結婚相談所を通じて結婚したカップルの年間離婚確率は1.64%。これは、全国の既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べて、約2.4倍のリスクとなります。

つまり、「件数は少ないけれど、1組あたりのリスクは高い」...そんな、数と確率にギャップがあるのが結婚相談所婚の特徴なのです。

SNSと検索の声から見えた「結婚相談所 離婚」のリアル

①SNSでは「結婚後」ではなく「活動中の戸惑い」が中心?投稿の特徴から見えること

SNS上で「結婚相談所」についての投稿を見てみると、「成婚できて嬉しかった」という前向きな声と、「条件が合わずに苦しかった」といった悩みが、ほぼ同じくらいの数で見られました。

今回調査した396件の投稿のうち、ポジティブなものが146件ネガティブなものが134件という分布です。

ただし注目したいのは、その多くが結婚相談所の「利用中」や「検討段階」でのエピソードだったという点です。

「断られて傷ついた」「料金が高すぎる」といった声も、婚活中の体験や印象に関するものであり、結婚後の生活や離婚に直接つながるものではありません。

一方、ポジティブな投稿では「成婚できた」「活動を振り返って前向きに考えられるようになった」など、比較的落ち着いた内容のものが中心。

こうした傾向から、SNSにおける声の多くは「婚活中の感情」に寄っていると判断できます。

つまり、結婚後の不満や離婚リスクとは、直接的な関係は薄いといえるでしょう。

このため、本分析ではSNS補正の影響は限定的と捉え、「変化なし=1.0」という補正係数を設定しました。

②「結婚相談所 離婚」で検索する人たちの正体とその背景

Googleトレンドで「結婚相談所 離婚」の検索動向を確認すると、このキーワードは2010年以降に出現し、2016年〜2017年に検索数のピークを記録しました。
現在も検索数は低水準ながら一定の関心が継続しており、特定のニーズが存在していることがわかります。

検索の目的は、「離婚しても再婚できる?」「離婚経験者の体験談は?」「結婚相談所って信用できるの?」といった情報収集。

また、検索数が一時的に跳ね上がる時期があることから、「離婚を決意したタイミング」や「婚活を再開した直後」など、個人のライフイベントに強く関連していることが推測されます。

地域別で見ると、検索関心が最も高かったのは山梨県。続いて群馬県、愛知県・東京都・神奈川県という順でした。

山梨県などの地方では離婚率の高さに対して、再婚を支援する制度が少ないことが考えられます。

そのため、民間サービスへの関心が集中している可能性がありますね。

一方で、東京都や神奈川県のような都市部では、支援制度が充実しているため検索は分散傾向。

制度の整備状況が検索ニーズに影響していることがうかがえます。

こうした背景をもとに、「やや高めに1.1」という補正係数を設定しました。

③数字だけでは語れない、感情のバランスと本当の実態

ここまでで設定したSNS補正係数1.0と、検索トレンド補正係数1.1を掛け合わせます。


1.0 × 1.1 = 1.1

この補正係数をもとに、最初に推定した数値に反映していきます。

年間離婚件数:212件 × 1.1 ≒ 233件
年間離婚確率:233 ÷ 12,960 ≒ 約1.80%/年
離婚率:233 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 約0.001864/1000人

そして、1日あたりに直すと…


233 ÷ 365 ≒ 約0.64組/日

つまり、毎日およそ0.6組の夫婦が、「結婚相談所婚」から離婚に至っているということになります。

また、この件数は全国の年間離婚件数183,808件のうち、およそ0.127%にあたるごく少数の割合です。

一方で、既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べてみると、この「結婚相談所婚」層の離婚確率は約2.69倍のリスクを抱えていることになります。

結婚相談所利用者の離婚率はどうなる?10年後の未来シナリオ予測

①制度と支援が進めば、離婚件数は半減?楽観シナリオでの未来

まずは、結婚相談所で生活設計や対話力を育てるサポートが標準化され、コミュニケーションへの意識が高まった未来を想像してみましょう。

この場合、現在の年次離婚確率1.80%から、毎年0.1ポイントずつ下がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

1.80% − (0.1 × 10) = 0.80%

この0.80%の離婚確率を、該当する結婚相談所経由の夫婦数(12,960組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:12,960組 × 0.80% = 約104件/年
離婚率:104 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.0008/1000人

1日あたりで見れば、約0.28件/日の離婚数です。

ここで注目したいのは、現在の数値(233件/年)から約129件もの離婚が削減できるということです。

つまり、1日あたり約0.35組の夫婦が離婚を回避できる計算になります。

結婚相談所で、成婚前後のサポートをしっかり受けた夫婦は、穏やかで長く続く未来を築きやすくなるのかもしれません。

②支援がなければ離婚確率は3.8%?悪化シナリオの行き着く先

一方、結婚相談所のサービスが形式的な紹介だけに偏り、生活へのサポートが手薄なまま放置された未来。

条件でのマッチングばかりが重視され、人柄や価値観をすり合わせる機会が減っていくような状況が続いたとしたら、どうなるでしょうか。

このネガティブなシナリオでは、離婚確率が年に0.2ポイントずつ上がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

1.80% + (0.2 × 10) = 3.80%

この3.80%の離婚確率を、同じく該当する結婚相談所婚の世帯(12,960組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:12,960組 × 3.80% = 約492件/年
離婚率:492 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.00394/1000人

1日あたりでは、約492 ÷ 365 ≒ 1.35組/日の離婚が発生する計算です。

また、現在の補正後数値(233件/年)と比較すると、1年で約259件の増加。10年で累計2,590件超の差が生じる可能性もあります。

そして、全国平均の離婚確率(0.67%)と比べると、3.80%は約5.67倍に相当。

サポート不足のままでは、せっかく出会った夫婦が、日常のすれ違いで別れてしまうリスクが、じわじわと高まってしまうのです。

③10年後の差と、今できる対策

ポジティブな未来(0.80%)とネガティブな未来(4.80%)を比べると、たった10年で4.0ポイント=6倍もの離婚確率の差がつくことになります。

離婚率も、0.0008/1000人 vs 0.00498/1000人

年間離婚件数では104件622件という、なんと518件もの違いが生まれます。

実際にネット上では、「もっと話しておけばよかった」「焦って結婚してしまった」という声も多く寄せられています。

  • プロフィールだけで判断せず「人柄」を重視する姿勢を持つ
    ある女性は条件重視で結婚した結果、価値観のズレに悩み離婚しました。そこで次は「安心感」を優先したことで、結婚後も良好な関係が続いています。
  • 事前に生活習慣や価値観をすり合わせる「仮想生活会話」を導入する
    ある夫婦は「夫が転職したらどうする?」「義実家との距離感は?」といったテーマで事前に話し合う時間をつくり、生活後のギャップを小さくできたといいます。
  • 決断期限に流されず、納得するまで相手を知る
    焦って半年で結婚→すぐ離婚という例も多い中、あえて1年かけて判断した方では、信頼関係がしっかり築けたという実感があったそうです。
  • 家事・育児の分担ルールを結婚前に決めておく
    週ごとの家事表を作って結婚した夫婦では、「やってるつもり」のズレが少なく、ストレスや口論も激減したとのことでした。
  • 通勤事情や住まいについて、お互いが納得いくまで話し合う
    一方的に相手の地元に住んだことで、適応できず関係が悪化した事例もあります。通勤も家庭も両立できる中間地点を選んだ家庭では、不満がぐっと減ったといいます。
  • 「健康・過去・家族背景」についても率直に話し合う
    持病や借金など、結婚後に知ってショックを受けたという声も。互いに何でも話せる時間を設けることで、リスクや不安を減らせた家庭もありました。

結婚相談所での出会いは、短期間での判断が求められるからこそ、丁寧な確認と対話が大きな意味を持ちます。

支援制度が充実するのを待つだけでなく、夫婦としての土台を築く行動こそが、10年後の未来を変える鍵になりますよ。

  • この記事を書いた人

桑子

ASD傾向のある夫との関係に悩んだ経験から、「離婚率」への関心を持つように。フェルミ推定を使いながら、数字やロジックで不安を少しでも和らげられる情報を発信しています。

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