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略奪婚は離婚率10倍?尽きない不信感と世間のまなざし

略奪婚の離婚率、実は0.29/1000人と推定されています。

これは全国の離婚件数の約19.9%。年離婚確率で見ると、なんと全国平均の約10倍なんです。

その根拠と背景を、以下で詳しく解説していきますね。

略奪婚の離婚率をフェルミ推定で算出してみた【独自分析】

①略奪婚とは?対象となる夫婦の定義

ここでいう略奪婚とは、すでに結婚している相手と関係を持ち、その人が離婚したあとに結婚へ進んだケースを指します。

公的な統計に略奪婚に関する項目はありません。

そこで、それに近いデータ(不倫や再婚に関する統計)をもとに、仮定を置いてフェルミ推定を行います。

②略奪婚カップルの割合はどのくらい?

既婚カップルは全国で 27,350,000 組(厚生労働省『国民生活基礎調査 2023』)です。

そのうち略奪婚にあたる割合を、次のように置きます。

略奪婚の割合 = 再婚の割合(A) × 「不倫→離婚→再婚」に至る割合(B)

仮定A:再婚割合は20%
内閣府『結婚と家族をめぐる基礎データ』(2021年)では直近の婚姻の25%が再婚でした。ただしこれはその年の結婚件数の話。既婚者全体には初婚夫婦も多いため、控えめに20%としました。

仮定B:不倫から離婚を経て結婚する割合は10%
Pacific Standard(2014年)によると、国際的に「略奪関係で始まった恋愛」は10〜30%。一方でカケコム「不倫経験者100人調査」(2020年)では、大半の不倫は結婚に至らず終わると報告されています。これを踏まえ、控えめに10%と設定しました。

これを先ほどの計算式に当てはめると...

0.20 × 0.10 = 0.02(2.0%

よって略奪婚の夫婦数は 、

27,350,000 × 0.02 ≈ 547,000 組

③仮定に基づいた年間離婚確率と離婚件数

次に、この547,000 組のうち、1年でどれくらい離婚に至るかを見積もります。

米国の研究(Waldman 2019)では再婚の離婚率は65%前後
Pacific Standard(2014)でも「略奪関係は離婚率が高い」と指摘されています。

ただし、これらは海外の研究結果です。

そのため、日本の方が離婚確率が低いことを踏まえて、累積10年の離婚確率を控えめに45%と仮定しました。

すると、1年当たりの離婚確率は...

1 - (1 - 0.45)^(1/10) ≈ 5.8%/年

これを、略奪婚カップル数に当てはめると...

547,000 × 0.058 ≈ 31,800 組

④略奪婚の離婚率と全国平均の比較

推定によると、略奪婚層の離婚は年間でおよそ31,800件

これを日本の総人口(1億2,500万人)にあてはめて、人口あたりの離婚率を出してみましょう。

31,800 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.25/1000人

一方、全国全体の年間離婚率は1.52/1000人です。

つまり、略奪婚層の離婚率は、全国平均の約17%を占めているんですね。

また、年間31,800件という離婚件数は、1日あたりに換算するとおよそ87組の夫婦が離婚している計算。

既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べると、「略奪婚」層の離婚確率は5.8%約8.6倍のリスクがあるんです。

ただし、ここまでの推計はあくまで統計データをもとにした数字です。

次は、SNSの投稿や検索行動から、より実態に近い数値を出していきましょう。

SNSと検索データから見えた略奪婚と離婚の実態

①SNS投稿に多い「幸せになれない」という声

SNS上の投稿308件を分析すると、ネガティブ投稿が164件(53.2%)、ポジティブ投稿が81件(26.3%)、中立は63件(20.5%)という結果でした。

ネガティブの代表的な声は「不倫からの略奪婚って結局また不倫しそう」「略奪婚は幸せになれない」といったもの。

倫理的な不信感が強く表れています。

一方で「努力次第で長続きできる」「子どもができて結果的に幸せになった」といった肯定的な声もありましたが、数は限られています。

全体としてはネガティブが優勢であることを踏まえて、やや高めに1.0649という補正係数を設定しました。

②Googleトレンドで見えた略奪婚への関心度の推移

Googleトレンドでは、「略奪婚」という検索ワードは2009年頃から見られ、2011年に大きなピークを迎えています。
その後も2013〜2016年にかけて複数のスパイクがあり、2023〜2024年には比較的大きな山が続いており、最近は高止まり傾向です。

また、地域別では徳島県・愛媛県・山形県・茨城県・千葉県といった地方圏でも関心が高く、全国的に注目されていることがわかります。

この「地方でも注目されている」「直近で関心が上がっている」という特徴を踏まえ、やや高めに1.08という補正係数を設定しました。

③ 世論と検索動向を重ね合わせた略奪婚の実態

ここまでで設定したSNS補正係数1.0649と、検索トレンド補正係数1.08を掛け合わせます。

1.0649 × 1.08 = 約1.15

この補正係数をもとに、最初に推定した数値に反映していきます。

年間離婚件数:31,800件 × 1.15 ≒ 36,574件
年間離婚確率:36,574 ÷ 547,000 ≒ 6.69%/年
離婚率:36,574 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.29/1000人

そして、1日あたりに直すと…

36,574 ÷ 365 ≒ 約100組/日

つまり、毎日およそ100組の夫婦が、略奪婚から離婚に至っているということですね。

また、この件数は全国の年間離婚件数183,808件のおよそ19.9%にあたります。

既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べると、略奪婚層は約10倍の離婚リスクがあるんです。

今後、略奪婚カップルの離婚率はどうなる?未来シナリオ予測

① 本人たちの努力次第で離婚件数が半減?改善シナリオ

略奪婚の夫婦が、積極的に夫婦間や親戚との信頼づくりを大切にし良好な関係を育てていく、そんな前向きな未来から想像してみましょう。

この場合、現在の年次離婚確率6.69%から、毎年0.2ポイントずつ下がっていくと仮定します。

すると、10年後には...

6.69% − (0.2% × 10) = 4.69%

この4.69%の離婚確率を、該当する略奪婚層(547,000組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:547,000組 × 0.0469 ≒ 約25,634件/年
離婚率:25,634 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.205/1000人

1日あたりで見れば、約70件/日。

ここで注目したいのは、現在の数値(36,574件/年)から約10,940件もの離婚が削減できるということ。

つまり、1日あたり約30組の夫婦が離婚を回避できる計算になります。

本人たちの努力次第で、略奪婚の未来は明るいものにできるんです。

② 離婚確率が8%超に上昇?悪化シナリオの行き着く先

一方で、略奪婚の夫婦が関係維持の努力を怠り、不信や疑念を抱えたまま生活が続いたとしたらどうなるでしょうか。

このネガティブなシナリオでは、離婚確率が年に0.2ポイントずつ上がっていくと仮定します。

すると、10年後には...

6.69% + (0.2% × 10) = 8.69%

この8.69%の離婚確率を、同じく略奪婚層(547,000組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:547,000組 × 0.0869 ≒ 約47,514件/年
離婚率:47,514 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.380/1000人

1日あたりでは、約130件もの離婚が発生する計算です。

また、現在の数値(36,574件/年)と比較すると、1年で約10,940件も多くなり、10年で10万件超の差が生じる可能性もあります。

そして、全国平均の離婚確率(0.67%)と比べると、8.69%は約13倍に相当します。

本人たちが努力しなければ、さらに高い離婚リスクになる、そんな厳しい未来もあり得るんです。

③ 10年後に訪れる差と、今からできる具体的な行動

ポジティブな未来(4.69%)とネガティブな未来(8.69%)を比べると、たった10年で約4ポイント=およそ2倍もの離婚確率の差がつくことになります。

離婚率も、0.205/1000人 vs 0.380/1000人

年間離婚件数では25,634件と47,514件という、なんと21,880件もの違いが生まれます。

この差は、本人たちの努力次第で大きく変わるんです。

実際にネット上でも、以下のような工夫で関係を維持しているという声が。

  1. 元配偶者や子どもへの誠実な対応を続ける
    ある家庭では、前妻との子どもとの面会や養育費を誠実に果たすことで、再婚後の夫婦関係も安定したといいます。過去を清算する姿勢が、新しい家庭の土台になるんですね。
  2. 経済基盤を強化して不安を減らす
    不倫からの再婚では慰謝料や養育費など経済的負担が大きいからこそ、安定収入は大きな安心材料です。共働きや副業で余裕を持てたことが円満の要因になったという声もあります。
  3. 家族や親族との関係を軽視しない
    略奪婚は親戚や周囲から祝福されにくいケースが多いもの。結婚式をせずに籍だけ入れた夫婦は、親戚とのわだかまりが長く続いたと話しています。信頼関係を積み重ねる工夫が必要なんですね。
  4. 妊娠・子どもをきっかけにせず段階を踏む
    「妊娠を機に急いで結婚したが、その後不倫を繰り返した」という声もありました。子どもを理由にせず、十分に信頼関係を築いてから再婚する方がリスクを抑えられることも。
  5. 長期的に信頼を積み重ねる
    7年以上の交際を経て互いの家族や職場にも受け入れられたケースでは、結婚後も安定した生活が続いています。一時の情熱ではなく、焦らず時間をかけて信頼を積み上げることが、安定につながるんですね。

略奪婚から始まる夫婦は、高い離婚リスクを抱えているのは事実です。

けれども誠実さや努力、支え合いの積み重ねで、未来の数字を変えることはできます。

10年後に後悔するかどうかは、今日の誠実な行動にかかっていますよ。

  • この記事を書いた人

桑子

ASD傾向のある夫との関係に悩んだ経験から、「離婚率」への関心を持つように。フェルミ推定を使いながら、数字やロジックで不安を少しでも和らげられる情報を発信しています。

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