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一緒に寝る夫婦は離婚率3分の1?共寝がつなぐ関係のカタチ

2025年6月24日

夫婦一緒に寝る離婚率

夫婦一緒に寝ている人の離婚率、実は0.33/1000人と推定されています。

これは全国の離婚件数の約22.3%。年離婚確率で見ると、なんと全国平均の約3分の1なんです。

その根拠と背景を、以下で詳しく解説していきますね。

夫婦一緒に寝る人たちの離婚率をフェルミ推定してみた【独自分析】

①夫婦一緒に寝るとは?対象となる夫婦の定義

ここでは「夫婦一緒に寝る人たち」を、「同じ寝室(同室・同ベッド含む)で就寝している既婚カップル」と定義します。

つまり、同じベッドや同じ部屋で眠ることが、ふたりにとっての当たり前になっているご夫婦のことです。

厚生労働省『国民生活基礎調査 2023年』によると、日本全国の既婚カップル約2,735万組。

このうち、いったいどれくらいの夫婦が一緒に寝ているのか推定してみましょう。

②一緒に寝ている夫婦の割合はどれくらい?

オウチーノ総研の『夫婦仲と寝室』(2016年)という調査によると、既婚カップルのうち、およそ68.6%が「同室就寝」をしているそうです。
その内訳は、同じベッドで寝る夫婦が33.5%、別々のベッドだけど同じ部屋で寝る夫婦が35.1%

この割合を元に計算すると、一緒に寝ている夫婦は次の通りになります。

2,735万組 × 68.6% = 約1,878万組

つまり、全国で約1,878万組が「夫婦一緒に寝ている層」と考えられるんですね。

この人数をベースに、今後の離婚確率や件数を見ていきます。

③調査と仮定に基づいた離婚確率・年間件数を算出

日本睡眠科学研究所の『夫婦の睡眠環境と関係性調査 2020年』によれば、「別室で寝ている夫婦の離婚率は、同室夫婦の約3倍になる」とのこと。

これと、全国平均の年間離婚確率0.67%を基準として、同室夫婦の離婚確率はその3分の1であると仮説を立てると...

0.67% × 1/3 ≒ 約0.22%/年

この0.22%という年間離婚確率を、先ほどの「一緒に寝ている夫婦数」1,878万組に当てはめると…

1,878万組 × 0.22% ≒ 約41,300件

つまり、一緒に寝ている夫婦の中で、年間およそ4万1,300件の離婚が起きていると推定できるわけです。

④全国平均との比較で見えた離婚リスクの差

推定によると、「一緒に寝る夫婦」の離婚は年間でおよそ41,300件

これを日本の総人口(1億2,500万人)にあてはめて、人口あたりの離婚率を出してみましょう。

41,300 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 約0.33/1000人

一方、全国全体の年間離婚率は1.52/1000人です。

つまり、「一緒に寝る夫婦層」の離婚率は、全国平均のおよそ21.7%にとどまる計算になります。

また、年間41,300件という離婚件数は、1日あたりに換算すると…

41,300 ÷ 365 ≒ 約113組/日

つまり、毎日およそ113組の「一緒に寝ている夫婦」が離婚していることになります。

件数は多く見えますが、全国の中で見ると、母数が多い割に離婚リスクがかなり低い層と言えるんです。

SNSと検索データから見えた「一緒に寝る夫婦」のリアル

①「一緒に寝たい」「寝るのがストレス」…分かれるSNSの声

SNS上では、「夫婦一緒に寝る」ことへの意見が大きく2つに分かれていました。

投稿418件を分析すると、ポジティブな意見は128件(約31%)ネガティブな意見は103件(約25%)、そしてどちらでもない中立的な声が187件(約44%)という結果です。

「癒しや安心感につながる」「夫婦円満の秘訣」といった温かいコメントがある一方で、「いびきがつらい」「寝返りで起きてしまう」など、現実的なストレスを訴える声も多くありました。

このように、「一緒に寝る」という行為そのものが、夫婦にとって心地よいコミュニケーションでもあり、同時に小さなすれ違いのきっかけにもなることが分かります。

そのため、離婚リスクを過大評価しないようにしつつ、やや高めに1.1という補正係数を設定しました。

②Googleトレンドで分かる地方ほど高い関心

まず、「夫婦 一緒に寝る」というキーワードの検索ボリュームは、2008年や2015年に一時的な急上昇が見られました。
ただし、それ以降は目立った盛り上がりはなく、比較的控えめながらも検索され続けています。

地域別で見ると、香川県や大分県、新潟県・福島県・滋賀県といった地方県で特に関心が高い傾向が確認されました。

都市部よりも、家族構成や住居事情に伝統的な価値観が色濃く残る地域で、注目されているテーマといえます。

たとえば、香川県では3世代同居が多く、部屋数に限りがある家庭も珍しくありません。

そうした文化的背景から、「夫婦は一緒に寝るのが当然」という意識が自然と根づいているのかもしれませんね。

一方、都市部では「睡眠の質を高めたい」「自分のペースで眠りたい」といった個人志向が強く、別室就寝スタイルが増えつつあります。

こうした地域差と検索ボリュームの少なさをふまえ、やや低めに0.9という補正係数を設定しました。

③共感とすれ違いが交錯する…夫婦の夜事情を可視化

ここまでで設定したSNS補正係数1.1と、検索トレンド補正係数0.9を掛け合わせます。

1.1 × 0.9 = 0.99

この補正係数をもとに、最初に推定した数値に反映していきます。

年間離婚件数:41,300件 × 0.99 ≒ 40,887件
年間離婚確率:40,887 ÷ 18,780,000 ≒ 0.22%/年
離婚率:40,887 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.33/1000人

そして、1日あたりに直すと…

40,887 ÷ 365 ≒ 約112組/日

つまり、毎日およそ112組の夫婦が、「一緒に寝ていたのに離婚に至った」ということになります。

また、この件数は全国の年間離婚件数183,808件のうち、約22.2%にあたります。

既婚層全体の離婚確率(0.67%)と比べると、「一緒に寝る夫婦」の離婚リスクはおよそ3分の1に抑えられるということになります。

補正前の年間離婚件数は41,300件、補正後は約40,887件となっており、その差はわずか1%未満です。
これは、SNSや検索トレンドに少し揺らぎはあっても、元の仮定やベースデータには信頼がおけるということ。
つまり、「一緒に寝る夫婦は離婚しにくい」という傾向は、感覚的なものではなく、ちゃんと数字でも裏づけられているというわけです。

夫婦一緒に寝る人の離婚率は今後どう変わる?未来シナリオ予測

① 離婚件数が減る?文化と支援で好転するポジティブな未来

夫婦が一緒に寝ることに安心感や癒しを感じ、睡眠に関する支援制度や住環境の整備が進んでいく...そんな前向きな未来から想像してみましょう。

この場合、現在の年次離婚確率0.22%から、毎年0.02ポイントずつ下がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

0.22% − (0.02% × 10年) = 0.02%

この0.02%の離婚確率を、該当する「夫婦一緒に寝る層」(1,878万組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:1,878万組 × 0.02% = 約3,756件/年
離婚率:3,756 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.03/1000人

1日あたりで見れば、約10件/日。

全国の年間離婚件数183,808件に対しては、約2.0%にとどまります。

また、既婚層の平均離婚確率(0.67%)と比べると、0.02%はおよそ33分の1にあたります。

ここで注目したいのは、現在の補正後数値(40,887件/年)から、約37,131件の削減につながるということです。

つまり、1日あたり約102組の夫婦が離婚を回避できる計算になります。

一緒に寝る時間が、ただの習慣から心が休まる時間に変われば、10年後の安心感は今よりもっと大きなものになるんですね。

② 離婚リスクが増加?義務の同寝室がもたらすすれ違いの未来

一方で、「なんとなく一緒に寝ている」ことが義務のように続き、不満が積み重なってしまったら...そんな状況が続いたとしたらどうなるでしょうか。

このネガティブなシナリオでは、離婚確率が年に0.03ポイントずつ上がっていくと仮定します。

すると、10年後には…

0.22% + (0.03% × 10年) = 0.52%

この0.52%の離婚確率を、同じく該当する「夫婦一緒に寝る層」(1,878万組)に当てはめてみると、

年間離婚件数:1,878万組 × 0.52% = 約97,656件/年
離婚率:97,656 ÷ 125,000,000 × 1000 ≒ 0.78/1000人

1日あたりでは、約267件の離婚が発生する計算です。

また、現在の補正後数値(40,887件/年)と比較すると、年間で56,769件の増加。10年間で見れば、累積で50万件を超える差が生まれる可能性もあります。

そして、年間離婚確率0.52は全国平均(0.67%)にかなり近い数値。「一緒に寝ている=安心」とは言えなくなる未来が、現実になるかもしれません。

③ 10年後の差はここまで広がる!私たちにできる行動とは

ポジティブな未来(0.02%)とネガティブな未来(0.52%)を比べると、たった10年で約0.5ポイント差=なんと26倍もの離婚確率の開きが生まれることになります。

離婚率で見ても、0.03/1000人 vs 0.78/1000人

年間離婚件数では3,756件と97,656件という、93,900件もの違いが生まれます。

この差は、「一緒に寝る夫婦」が快適な睡眠についてしっかり話し合えているかで、未来が変わるという証拠です。

実際にネット上では、一緒に寝る時の工夫についての声が多く見られました。

  1. 寝具を個別で用意する
    ある家庭では、同じベッドを使うことで「寝返りの揺れ」「布団の取り合い」に悩まされていました。そこでシングルマットレスを2枚並べ、枕も好みに応じて選び直したことで、同じ空間でも互いに干渉せずに眠れるようになったそうです。
  2. 寝る前10分前の会話を習慣化する
    仕事と子育てに追われる中、「一緒に寝るのに、ほとんど会話がない」と感じていた夫婦が、寝る前にスマホを置いて「今日一番うれしかったこと」を話すようにしたそうです。自然と心の距離が近づき、「ただ寝るだけ」だった時間に安心感が生まれたといいます。
  3. 光・音・温度をふたりの快眠設定で調整する
    ある家庭では、暑がりの夫と寒がりの妻の体感差から不満が蓄積。エアコン温度と布団の組み合わせを工夫し、照明も間接照明に変更したところ、快適に過ごせる時間が大幅に増えたそうです。眠る環境のすり合わせが重要なんですね。
  4. 夜中に目覚めたときのルールを話し合う
    一緒に寝ていても「トイレで起きるとき」「子どもが泣いたとき」などにどちらが対応するかで、不満が蓄積することがあります。ある家庭では「どちらかが目覚めたら自然に対応し、翌朝お礼を言う」というルールを決めたことで、協力し合う雰囲気が生まれたとのことです。
  5. 一緒に寝ることを「義務」ではなく「選択」として話し合う
    ある夫婦は、一緒に寝るのが当たり前すぎて不満を口に出せずにいました。「本当は1人で寝たいときもあるよね」と言葉にしたことで、お互いの気持ちを理解し合い、「今日は一緒に寝たい?」「今日は別々にしておこうか」と自然に選べる関係になったそうです。

一緒に寝ることは夫婦円満の秘訣ではありますが、それだけでうまくいくものではありません。

心地よく過ごすための工夫や、相手への理解があってこそ続けられるものです。

10年後に「心地よく眠れてる自分たち」でいるために、今日からできることを少しずつ始めてみませんか?

  • この記事を書いた人

桑子

ASD傾向のある夫との関係に悩んだ経験から、「離婚率」への関心を持つように。フェルミ推定を使いながら、数字やロジックで不安を少しでも和らげられる情報を発信しています。

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